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経営ブログ

2024.06.19

用心棒

監査役 古川 正志

 最近、BS放送で「ボディガード」と「荒野の用心棒」を懐かしく見てしまいました。ボディガードはケビン・コスナーがホイットニー・ヒューストンの警護を行うストーリーなのですが、二人がデートで黒澤明の用心棒を見るシーンがあります。その中のフィルムクリップで三船敏朗が白黒フィルムでわずかに登場します。印象的なのはその後にケビン・コスナーの自宅で日本刀の上からケビン・コスナーがスカーフを落とすとフワッと真っ二つに切れる画面が静止したようなところです。
 ところでこの黒澤明の用心棒を初めて観たのは1077年で米国コーネル大学で仕事をしている時でした。コーネル大学では毎週金曜日8時くらいから2ドルくらいで学生向けの映画をキャンパスで上映していて(多分サークルの活動)、ある月に日本特集を上映していました。その一つとして用心棒が上映されたのです。友人から日本映画が上映されると聞いて日本語が懐かしくて出かけました。用心棒のストーリーはある宿場で二つのヤクザのグループが敵対していて、その間を凄腕の主人公が上手く用心棒として渡り歩くのですが、最後に一つのグループに捕まり半死の拷問を受けます。しかし、居酒屋の親父に助けられ最後にヤクザを壊滅させるストーリーです。驚いたのは私が映画館に着いた時はすでに学生たちで満員かつ熱気がプンプンでした。そして最後に三船敏朗が演じる主人公がバッタバッタとヤクザを切り倒すと学生たちが口笛は吹く、拍手はする、立ち上がるで大喝采だったことです。私が子供の頃に映画館で経験したような感慨にとらわれました。
 この用心棒がセルジオ・レオーネによりリメイクされたのがクリント・イーストウッド主演の荒野の用心棒です。私が高校生の頃でしたが、あの印象的なポンチョとカウボーイハットの姿、エンニオ・モリコーネの音楽が今でも頭に残っています。それが偶然にもボディ・ガードとほぼ同じ時期にテレビで放映されました。ストーリーはニューメキシコのとある町を支配する二つの勢力が、主人公のクリント・イーストウッドによって壊滅されるもので、日本刀が拳銃、居酒屋がサルーン、最後に痛めつけられるがサルーンの親父に助けられ逆襲するとほとんど黒澤明の用心棒と同じです。ところでクリント・イーストウッドを知ったのは「ローハイド」という中学生の頃に放映されていたテレビドラマです。確か彼は若いカウボーイ役として出演していました。このテレビの主題歌の一節「ローレン、ローレン、ローレン」は口ずさみ易いせいか、大流行りで遠足の時にクラス皆んなで歌いながら歩いた記憶があります。クリント・イーストウッドは「荒野の用心棒」まで記憶から薄れていたのですが、「荒野の用心棒」の後、ハリウッドで「ダーティ・ハリー」に出演し一躍スターとなりました(「荒野の用心棒」はイタリア映画だったのです)。
 さらに「荒野の用心棒」はブルース・ウイルス主演の「ラストマン・スタンディング」でもリメイクされています。ストーリーはほとんど同じで、無敵のガンマンがある町のアイルランド系とイタリア系のマフィアを壊滅させる話です。このブルース・ウイルスは1986年頃にNHKの深夜バングで放映されていた「こちらブルームーン探偵社」で美人の経営者に雇われる日弱そうでだらしなくお喋りだけをよくする探偵として出演していました。深夜番組でしたので仕事から帰り私の奥さんが布団に入っている頃によく観ました。このドラマが彼にとってのデビュー作で、その後、性格が全く反対のタフガイとして「ダイ・ハード」でブレークしたのも驚きでした。

 「ボディ・ガード」からの私なりの連想ゲームと思い出をついつい書いてしまいました。

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